Q&Aコーナー

保育の現場 Q&A

Q
経験値の差がある教師集団が、お互いの良さを認め合いながらも課題に気づき、使命感とやりがいを感じて保育に従事するためのカンファレンスとは?
A
多くの園では、すでに事例検討や振り返りの場を日常的にもっておられると思います。近年の研究では、カンファレンスを「やっている」から「効いている」に変える鍵として、批判を避けて安心して語れる枠組みをつくり、温かな“問い”で保育を整理して、次の一手(小さな実験)まで回すことの重要性が報告されています(南・松本, 2025など)。

まずは「あの時の援助、素敵でしたね」と良かった部分を丁寧に言語化して共有するところから始めると、対話が深まりやすくなります(中坪・片山・中丸, 2014)。その上で、「事実はどうだった?」「子どもの気持ちはどう見えたかな?」「別の見立てもありそう?」「明日はこうしてみようか」と、事実→見立て→仮説をステップに沿って整理し、みんなで“明日試す小さないいこと”を一つ合意していくのがポイントです。

園長先生や主任の先生は、若手→中堅→ベテランの順に発言が回るよう工夫したり、司会・書記などの役割を分担(ローテーション)したりして、誰もが安心して語れる条件を整える役割を担います。チームで子どもの変化を見取り合うことで、「私たちの保育で子どもが変わったね」という手応えが共有され、使命感ややりがいにつながっていきます。

最後に、園の理念と今日の気づきを結びつける一言を添えると、「自分たちの仕事にはこんな意味がある」と再確認でき、明日への活力になります。 もし個別にご相談があれば、 個別相談室 へお申し込みください。 興味のある方は、下の参考文献(リンク)もご覧ください。

参考文献
  • ●南 雅則・松本 直子(2025)「PCAGIP法による事例検討によってもたらされる保育者の意識の変容」
    (PDF)
  • ●ベネッセ教育総合研究所『これからの幼児教育』2014年夏号 第2特集 「先生同士の『同僚性』を高める」(座談会:中坪史典・片山喜章・中丸元良), pp.20-24. (PDF)
  • ●文部科学省(2021)「幼児教育を担う教員に求められる資質・能力と研修モデル(試案)」
    (PDF)

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全ての幼児に提供される質の高い幼児教育のためのQ&A集